【シューズレビュー】3足目・5足目:Sportiva マーヴェリンク
クライミングシューズ3足目。
さすがに前に買ったソリューション でかすぎるよな……? と気付いてしまったのでセルフ誕生日プレゼントで買った。
初代は2019年3月から3、4ヶ月ほど使用。2代目は2019年10月ころから途中リソールを挟み現在もジムシューズとして使っている。
フィッテイング
多少のターンイン、ダウントウはしているがそれほど強くはない。
ワイズ、ボリュームも標準的。
間違いなく攻めて履くシューズではないと思う……。
初代マーヴェリンクはEU38、2代目はEU36を購入した。
サイズが開いているのは、初代買ったころはまだ自分のサイジングがよく分かってなかったってだけ。
実寸23.7cm、若干サイズ細め、若干甲高め、ギリシャ型の自分の足ならメーカー推奨のEU36がジャストだった。
足入れも最初から良好。
ただ踵が細いのでヒールがすこーしだけ横に余る感じがするのだが、ヒールで合わせてしまうとおれの足だとスメア性能が犠牲になる気がする。
スメアとエッジ
ソールは定番Vibram XS Grip2、厚さは3mmとかなり薄め。
これでノーエッジ搭載と、フューチュラと同じスペックですね。
写真の通りちょっと履き込めばもうぐにゃぐにゃ。
ただ爪先の部分は曲がらないので、馬蹄型のシャンクが仕込まれているのだと思う。
やはり特筆すべきはスメア性能。
ノーエッジなだけあって足裏感覚も良い。自分が何しているかがよく分かるので、ボテにシビアなスタンスで乗り込んでもすっぽ抜ける不安がない。
ただあくまで足裏感覚の良さは情報量の豊富さにすぎず、それをどう扱うかはクライマーの力量次第である。
P3システムのおかげでダウントウは長く維持され、掻き込み時にも多少のサポートは得られるのだが、そもそもの剛性に乏しいので極端なエッジングには不向き。
基本的に苦手なホールドはかなり少ないシューズだと思うのだが、やはり傾斜についた粒なんかは厳しい。
それでも厳しい立ち込みの際でもシューズが負けてしまう感覚はなく、その辺りはさすがSportiva。
ただ自分は57kgで、60kg後半の人が履くとまた違った感覚なのかもしれない。
ヒールとトウ
ヒールもトウもやはり柔らかい。
ヒールは特にサイドが柔らかく(下記写真の指で持っているところ)、潰してフリクションを稼ぐタイプ。
しっかりと掛けてしまえばボテにも粒にも乗れる。
逆に適当に掛ければすぐにすっぽ抜けちゃう。
そしてさらに掛け方が悪いとたまーに靴が脱げる……そして下手な掛け方をするとカカトがめっちゃ痛いのでマーヴェリンクでヒールフックするときは結構気をつかう……。
トウフックに関してはアッパーもトウラバーも薄く柔らかいので、足指の動きを妨げない。
ただしラバー面積自体は広くなく、スリットも入っていないので適当に置いたら勝手に掛かる……なんてことはない。
この辺りはヒールと同じで、正しくフックするためには自分でコントロールしなければならないが、ポイントを押さえればどちらも効きは良い。
全体の感想
総じて素直というか、クライマーに従順なシューズって感じ。
ソールもヒールもトウもこれと言った自己主張をしない。
かといって、クライマーの登りを妨げない。
なんかこう書くと強い人向けのシューズなのでは? って感じがするけど、実際には中級者へのステップアップとして履くにも最適なシューズだと思う。
良くも悪くも自分の登りがダイレクトに反映されるシューズなので、自分に足りていない部分にさえ気付けば、
あとは創意工夫の余地が広く残されているはずだ。
そもそもが極端に苦手な場面のないオールラウンダーな訳で、2足目に勝手損をすることが無いシューズだと思う。
今でこそ本気シューズは違うの履いてるけどトレーニング用としては履き続けているし、なんというか、付き合い甲斐のあるシューズだと思う。
余談1
英語表記は"Maverink"だが、「マーベリック」「マーベリンク」「マーヴェリンク」と色んな発音を聞く。
Sportiva Jalanのページだと「マーヴェリンク」と書かれているので、おれはそれに倣っています。
MAVERINK | 製品情報( クライミング )|LA SPORTIVA スポルティバ - クライミングシューズ・登山靴・トレイルランニング
余談2
なぜかカスタム用に白・黒のペンが付いてくる。
酒飲んで気分が良いからって勢いでペイントし始めないようにしよう。
次の日戦時下の検閲ばりに黒塗りするハメになるぞ(体験談)。